神道国際学会とは

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役員紹介 (2017年1月1日付)

設立趣意

日本が世界の経済大国となったと言われる今日ですが,日本文化の国際的な伝達という分野では,欧米諸国のみならず,アジアの諸国,ことに中国やインドなどと比べても,情報の送り出しは大きく遅れをとっています。日本の貿易収支の黒字が大幅に伸びていることとは裏腹に,文学,音楽,美術,宗教,映画といった文化・芸術のジャンルでは日本は諸外国から大幅に輸入超過しているのが事実であります。その端的な証明として,先般,国連大学で行われた「日米両国における相手国のニュース報道比較シンポジウム」で,米国で報道される日本に関するニュースの分量は,日本における米国に関する報道分量の12分の1であるという報告がなされたことでも明らかで,そのような報道の不均衡が起こる原因・理由のひとつは,日本側からの情報提供が質・量ともに貧弱であることが指摘されていました。

情報を伝えるハイウェイが世界中に張りめぐらされ,瞬時にして必要な情報が空間・距離を超えて交換できる時代に入りつつある現在,日本文化の精髄を世界に向かって発信する好機が到来しているにもかかわらず,海外に情報を提供することに対する日本人の関心の低さと組織の弱さは,まさに目を覆うものがあります。日本の根源的な宗教である「神道」の諸宗教との世界的な交流と提携を希求するわれわれとしては,このような事態は看過できないところです。

例えぱ,ハーバード大学の世界宗教センターは,世界のあらゆる宗教を研究する資料と設備を整え,世界一の宗教研究の場と言われていますが,日本の神道は研究の対象外になっています。これは,神道に関する英語あるいは諸言語による文献が極端に不足していることが一方の原因となっているのであります。

他方では,欧米の宗教学者や文化人類学者,心理学者,歴史研究家の問に,神道と言えぱ日本を世界大戦へと駆り立てた忌まわしい国家神道であるかのような認識が大勢を占めています。これは単に情報の受け手が怠慢であるという問題ではなく,神道の日本文化における位置づけを日本人みずからが系統立てて海外の学者・研究者たちに説明する真剣な努力が足りなかったことに問題があるのだと言えます。

キリスト教もイスラム教も仏教も数千年,数百年をかけて,それぞれの教義や文化的意義について「布教活動」を営々と国際的な規模で積み重ねて来ているのに対して,日本の神道は二千年の間,日本人だけを対象とした国内での活動に終始したこと,あるいは,戦時中に神道が果たした役割について神道家自身による充分な反省や討議がなされなかったことが,今日の神道の世界的な孤立化につながって来たものと言えるでありましょう。

しかし情報化社会が普遍的になった現在では,政治,経済,文化など,どの文野をとってみても,世界から孤立しては存在できません。むしろ,いままで後れをとっていた分だけより積極的に日本文化の国際的伝達に努めるべきであります。現在,神道界の置かれている位置もまたしかりであり,神道とは何か,日本人の精神構造や文化的資質にどのような影響を及ぼしてきたのか,更に,今後の国際社会において,神道の果たすべき役割は何処にあるのか,など,詳しく解説し,討議の輪を広げて行く必要があるのではないでしょうか。

そのような観点に立ち,神道界を構成するさまざまな立場や組織を超越した,巨視的な洞察に基づく研究機関ならびに啓蒙・交流組織として以下のような活動や事業を主たる目的としてここに、神道国際学会の設立をご提案申し上げ、多くの志しを同じくする方々のご賛同をお願いする次第であります。
神道に関する国際シンポジウムを日本国内ならびに諸外国で開催する。
海外の有力大学や宗教研究機関に神道に関する講座を開設するよう働きかける。
日本文化の基礎をなしている神道を研究しようとする海外の研究者を日本に招き, 研究ならびに体験の機会を提供する。
神道に関する文献を収集し,神道国際図書館を創設する。
神道に関する文献の各国語への翻訳・出版活動を行う。別に,海外における神道研究の基本文献として英語版はじめ諸言語版の「神道辞典」の編纂・出版を企画する。
神道研究家が国際的な場において研究の成果を発表したり討論する機会を提供する。
若手の神道研究家を養成する。
一般人を対象とした国際的な啓発活動を展開する。

もとより,上記のような事業の推進には,かなりの基金を必要とすることは言うまでもありません。当初の活動に必要な基金は、すでに有志の方々の拠出金により準備されておりますが今後は神道の国際的な研究及び啓発の機関としての体制を整えるために、考えを同じくする内外の諸団体、個人の賛同を得ながら,徐々に基金を増やし,活動範囲を広げていくようにしたいと存じます。

以上の趣旨をおくみとりいただき、どうかよろしくご支援のほどを切にお願い申し上げます。

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役員紹介 (2017年1月1日付)

理事・会長  マイケル・パイ Michael Pye
ドイツ・マールブルク大学名誉教授/元国際宗教学宗教史学会会長
miyake 代表理事・理事長 三宅善信
金光教泉尾教会総長 / (株)レルネット代表取締役
matata 理事・常任理事 ムケンゲシャイ・マタタMukengeshayi MATATA
 オリエンス宗教研究所所長
yoshimura 理事・常任理事 芳村正徳
神習教教主 /教派神道連合会理事長
teeuwencolor 理事 マーク・テーウェンMarcus Teeuwen
 オスロ大学教授
bennett 理事 アレクサンダー・ベネットAlexander Bennett
 関西大学教授
rambelli 理事 ファビオ・ランベッリFabio Rambelli
 カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授
seonhwa 理事 オ・ソンファ (呉善花) O Seonhwa
 拓殖大学教授
理事 鈴木岩弓
東北大学大学院教授
理事 塩谷崇之
真和総合法律事務所弁護士/秩父今宮神社宮司
IMG_5297 監事 椎名潤
岐阜女子大学客員教授 元中外日報社取締役編集局長

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