第11回 日本語による神道文化入門講座 

「昔話に見る神道〜其の弐〜」


講師:松田光輝氏 /  椎原克知氏

         

  平成18年10月27日(金)午後6時30分より、第11回日本語による神道入門講座「昔話に見る神道〜其の弐〜」が開催され、20名の聴講があった。
 講師はスタヂオ言霊主宰の役者で劇作家でもある松田光輝氏、および文化庁から派遣され演劇留学でNY滞在中の文学座の役者・椎原克知の両氏。二人は10年前、文学座演劇研究所での同期生であることから、椎原氏が特別出演してくれることとなった。
 前回の講座(4/28第7回)の内容から発展させ、実在した源平の物語伝説や江戸時代に書かれた『南総里見八犬伝』、ラフカディオ・ハーンの『怪談』といった文献を含め、これらの物語の基盤になっている日本人の心(神道)の根っこを解いた。
 「桃太郎」の話しでは、鬼退治に向かう同志として選ばれた三匹の動物の理由を、「鬼が島(鬼門)の方向には干支の犬・猿・鳥が描かれていたからで、昔の人々は自分達の伝統を大切にしていた」という話には感嘆の声が上がっていた。
 講座の最初と最後には、役者二人が昔話を語った。椎原氏は「かっぱの雨乞い」を情感豊かに、松田氏は「天狗のかくれ蓑」を巧みな表現で朗読し、参加者から拍手が沸きあがった。
 「子供の頃を思い出した」「最近ではマイクを通した声を聞く機会が増えているが、改めて生の声の持つ力、魅力を再確認した」という感想や、日本語学校の教師という参加者からは「是非うちの学校にも来て欲しい」と要望もあり、大盛況で幕を閉じた。


★ 前回の入門講座の様子はこちらからどうぞ ★