第7回日本語による神道文化入門講座 

−昔話にみる神道−






  毎月開催している、「日本語による神道文化入門講座」は4月28日(金)に第7回を迎え、「昔話にみる神道」をテーマに開講され、13名の聴講があった。講師は役者であり劇作家でもある松田光輝氏。
 まず、松田氏は「皆さんがよくご存知の日本の昔話。それらの大本は神話や口承文学に深く由来しています。」と語り出し、物語構成について、昔から「序・破・急」や「起承転結」という物語の流れを大事にしていた日本人の感性を紹介。
 日本の昔話の特色として、自然と動物のかかわり方が深いことを挙げた。動物が人間と会話をしたり、教訓や恩返しなどを通して、共に助け合いながら生活している様が、神道の精神そのものだと語り、1つの例として、実際に昔話「八助いなり」を朗読した。参加者からはすすり泣きが漏れていた。
 また全国の神社で語り継がれている、神様のお使いである由縁のある動物たち(熊野神社の八咫烏、春日大社の白鹿等)を一覧表にまとめ、わかりやすく解説。
 最後に、「かぐや姫」や「鶴の恩返し」、「一寸法師」や「浦島太郎」などの原型となる物語が日本最古である書物「古事記」から窺えることを解説し、参加者の方々に読書を薦めた。特に音読して、自分の子供や、近所の子供たちに、我が国に伝わる伝説や、神話、昔話を話して聞かせることの重要性を説いた。
 参加者からは「是非、次回は‘神話編‘を開講してほしい。」「講師の信念が、ひしひしと伝わってきた。」「朗読がとても素晴らしかった。毎回でも聞きたい。」など、次回へのリクエストが早速挙げられていた。この期待を受け、来月も引き続き松田光輝氏を講師に迎えることがその場で決定された。


★ 前回の入門講座の様子はこちらからどうぞ ★