神道国際学会会報:神道フォーラム掲載
神道国際学会だより

昨年度の事業活動を報告
国内外の新理事が初顔合わせ 本年度第1回理事会


   本会の平成17年度第1回理事会が3月26日、東京・品川のホテルで開かれ、16年度事業報告と収支決算、18年度の事業予定と予算、定款変更などを協議した。
   国内外の新任理事が加わって初めての予決算理事会のため、冒頭、各理事が自己紹介を行なった。薗田稔会長は「組織替えも完了し、今後できるだけアカデミックな学術研究交流の場とすることを認めていただいたわけだが、それだけに今後に向けて難しい課題もある。成果を出してこそ広く認められることなので、皆さんの協力を賜りたい」と挨拶した。
   続いて、議長の梅田善美理事長が議事に関して説明と進行を務め、審議の結果、各議題とも社員総会に付議することを全員一致で承認した。


社叢学会の愛知博シンポを共催
「森、水といのち〜社叢が育む生命の根源〜」


   既報の通り本会は、愛知万博「愛・地球博」に出展参加するNPO法人社叢学会の参加内容の一部を共催する。
   共催するのは「社叢学会愛・地球博¥o展記念シンポジウム」で、タイトルは「森、水といのち〜社叢が育む生命の根源〜」。6月4日午後1時から6時、愛知県一宮市の真清田神社で開催される。
   冒頭、映像「日本は森の国」が上映される。社叢学会の上田正昭理事長(京都大学名誉教授)の開会挨拶に続いて基調講演がある。講師はオーギュスタン・ベルク氏(フランス国立社会科学高等研究所教授・地理学専攻)で、演題は「鎮守の森とこれからの日本の風土性」。
   引き続きパネルディスカッションがある。パネリストはベルク、進士五十八(社叢学会副理事長・東京農業大学学長)、上田篤(同副理事長・京都精華大学名誉教授)の三氏。コーディネーターは神道国際学会会長でもある薗田稔氏(同副理事長・京都大学名誉教授)。総括は神道国際学会副会長でもある米山俊直氏(同理事・京都大学名誉教授)。
   参加費は有料だが、社叢学会会員である神道国際学会の会員は無料で参加できる。シンポジウム終了後におこなわれる懇親会は有料。
   なお社叢学会はシンポジウム前日の6月3日、長野・木曽で行なわれる伊勢神宮式年遷宮御杣始祭の模様を、「愛・地球博」長久手会場の「愛・地球広場」で同時中継する。


薗田会長、森の文明を講義

   本会の薗田稔会長は4月15日、東京・四谷で開かれた「にっぽん文明研究所」(横浜市)と「宗教新聞」(東京)の共催による講演会で、「日本の『森の文明』と神道」と題して講演した。
   スクリーンなどを使いながら、人間と自然が共に生きる日本の文明、神道思想の叡智について話した。


モスクワ代表部の影クラブ 日本文化を紹介して好評

   モスクワ代表部で毎月開催している「影クラブ」は、ビデオと小講演で日本文化を紹介して好評を博している。三月は十二日にモスクワ映画博物館で行われ、カルミチェック氏が自己の富士登山の体験をもとに、「富士講」について講演した。カルミチェック氏は、モスクワ国立大学のアジア・アフリカ大学の博士課程の学生で、大学で日本語も教えている。参加者はおよそ十五人で、学生と日本宗教文化に関心をもつ人々があつまり、質疑応答も活発におこなわれた。
また三月二十六日と四月九日は、人文大学のメシャリャコフ教授(ロシア日本学者協会長)による講演「平安時代の宗教文化における神道の位置」が二回に分けておこなわれ、日本大使館文化部の映画「平安京」が上映された。参加者は三月がおよそ二十人、四月は四十人で、神道と仏教の関係、神社の構造、神道と天皇などについての質問があった。写真は講演するメシャリャコフ教授。


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