神道国際学会会報:神道フォーラム掲載

インターナショナル・シントウ・ファウンデーション
ニューヨーク便り


 平成18年12月22日(金)午後6時30分より、第13回日本語による神道入門講座「神道の心」を開催した。
 神社での正式な参拝の仕方や玉串奉奠拝礼の作法、左上位の思想の理由や三種の神器の意味などを、新渡戸涼恵オフィサーが、担当する最後の講座として説明した。
 当日はあいにくの雨に見まわれたが、参加者は27名にのぼり、「今回の講座はただ知識を与えるだけではなく、会場が神道の雰囲気に包まれていたこと、そこに価値がある」「入門講座で多くのことを教わり心から感謝していります。ここで頂いたことは自分の中にしっかり根をはやし、葉を育み、実を結ぶ肥やしとなると思います」など、今年1年間の新渡戸オフィサーの活動をねぎらう言葉が相次いだ。
 また、31日(日)には、毎年恒例の年越の大祓が夕方六時より斎行され、47名の参列があった。
 式典に先立ち、大祓の起源について、古の日本人たちが大事にしてきた浄明正直の基本姿勢を基に、穢れとは気が枯れるのこと、元気とは元の気に戻ることを意味しているとの説明の後、参加者は人形(ひとがた)に氏名、生年月日、年齢を記入して、身体全体を撫でたのち息を三度吹きかけ、心身の穢れが祓われ、幸せな新年を迎えられるよう祈念した。大祓詞奏上の際には、約50名の参列者が大きな声で唱和し、この一年の穢れが祓われた。祭典終了後の直会では、お供えの御神酒がふるまわれた。
 参列者からは「年の終わりの締めにふさわしかった」「It was really unusual experience which I've never had. But it was great, and like a spiritual kind of thing.」「これで気持ちよく新年を迎えられます。ありがとうございました」の声がよせられた。
 さらに、今年で4年目を迎える初詣が、平成19年1月1日〜3日、同センターで執り行われた。
 1日午前0時〜午前3時の参拝者は62名。元旦の午前10時からの歳旦祭がおこなわれ、雨の降るなか13名が参列した。翌2日、3日と初詣は続き、3日間で約200名の参拝があった。


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 NYセンターに新オフィサー着任
     尼崎えびす神社から太田垣亘世氏


  ISFニューヨークセンターの新オフィサーとして、3月1日、兵庫県尼崎市の尼崎えびす神社禰宜、太田垣亘世氏が着任し、1年間にわたりISFオフィサーとして活躍した新渡戸涼恵氏と交代した。
 太田垣氏は外資系航空会社の客室乗務員として6年以上にわたり海外勤務を経験。うち香港駐在が長く、様々な価値観が混在する多国籍社会に身を置くなかで、他者文化を尊重する大切さと、自らのアイデンティティを確立する必要性に目覚めたという。その後、実家である尼崎えびす神社に戻り、國學院大学で神職資格を取得。権禰宜から禰宜となり、同神社と地元の交流深耕をめざして日々、奮闘している。
 今回、ISFのオフィサー任期中は同神社における社務をいったん離れることになるが、新しい活躍の場を得たいという本人の希望もあって、宮司である父君も快諾、尼崎商店街や兵庫県の神職の方々も、太田垣氏の活躍を期待している。
 ニューヨーク駐在中は、キャビン・アテンダントとして培った流ちょうな英語力を駆使し、アメリカにおけるISFの事業、とくに国連NGOとしての諸事務や、諸祭・行事、神道国際学会との連絡業務などを担当することになる。
 なお平成18年11月15日付け当会報に太田垣氏の紹介記事を掲載している。

  就任後挨拶はISFホームページに掲載。


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