国際セミナー「宗教とグローバリゼーション」に参加  |
4月1日と2日の両日、ポルトガルの首都リスボンで、欧州評議会の南北センターが主催する国際セミナー「宗教とグロバリゼーション
― 新世紀への展望」が開催され、神道国際学会から梅田善美理事長が招待を受け、出講しました。
セミナーには、イスラム教諸派、仏教、ユダヤ教、カソリック、メソジスト、ルーテル派、ギリシャ正教、バハイ教、神道など、11宗教からの代表に加えて、欧州評議会代表、世界宗教者平和会議その他の異宗教間協力団体、ならびに環境問題、人権問題あるいは南北問題に関わるNGOからの代表たち、約100名が出席しました。
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そして、新世紀の重要なテーマであるグローバリゼーションに対して、宗教が果たすべき役割について、それぞれの教義や実践活動などをもとに意見を述べ、討議しました。世界の大宗教に混じって、日本の神道が選ばれたのは、神道国際学会のホームページを読んだ主催者により、招待されたものです。
梅田善美神道国際学会理事長は、初日に発表し、日本固有の宗教である神道の一般的説明から始め、神道が自然崇拝とともに、あらゆる宗教の価値を認め、宥和をはかる思想を内在する宗教であり、その精神は世界各地の紛争解決に役立つものであることを強調しました。発表後には参加者から、神道について質問があいつぎ、用意した資料もすべてなくなったほどです。
また、第二日のワークショップにおける討論での活発な発言により、梅田理事長に、閉会式でセミナーのまとめを述べるよう要請がありました。そのため、梅田理事長は、あらためて日本における活発な宗際活動を紹介して、世界の諸宗教がそれぞれの特徴を認め合い、より良い協調関係をむすぶことがグローバリゼーションには不可欠な要素であることを述べ、それがセミナーの趣旨に反映されることを希望して、閉会式の幕をおろしました。 |
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| 梅田理事長は、セミナーのプログラムのあいまをぬって、今回のセミナーの総責任者である南北センター事務局長ジオヴァニ・チェリエント博士に、南北センターのことや、欧州の宗教問題について、インタビューしました。 |
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| ― 南北センターの役割と今回のセミナーについて ― |
Q 今回のセミナーにご招待をうけて大変感謝していますが、神道国際学会の存在をどうして知ったのですか。また、なぜ被招待者に選んだのですか? また、その他の宗教の代表者の選考基準は?
A 神道国際学会のことは以前から聞いていましたが、インターネット上で活動を確認して、招待を決心したのです。ほかの神道関連のホームページも見ましたが、貴会なら今回のわれわれのセミナーの趣旨にもっとも適切な発表をしてもらえると思ったからです。参加を呼びかけたのは世界のおもだった12宗教ですが、選考基準ということではなく、世界的な宗教分布上の観点からということです。実際に参加したのは、11宗教でした。
Q 神道はヨーロッパではあまり知られていない宗教だと思いますが、アジアから招かれたのはわれわれだけですね。南北センターとしては神道に何を望みますか? また、発表者の顔ぶれは「北」の代表が大部分で、「南」はほとんどいませんね、それはどうしてですか?
A 私はかねてから、自然にたいする畏敬、人間観など、ヨーロッパの宗教にはない特異性をもつ神道の本質に注目していました。今回のセミナーでは、そうした面を紹介してもらいたいと思いました。ヨーロッパの人々は神道をもっと知るべきだと思っています。「南」からの代表にも参加を働きかけたのですが、時間的な余裕が十分なかったのと、経済的な事情もあって、参加してもらえませんでした。
Q 今年は、南北センター設立10年ですね。これから南北センターは、何をめざそうとしているのですか? また、今回、宗教をセミナーの主題に選んだのはなぜですか?
A 南北センターの目的は、地球的規模の相互依存問題について、一般の認識を高めるために、ヨーロッパ協力の枠組みを提供することにあります。
それは、人権擁護、社会問題の解決、新たなヨーロッパ民主主義国との政治的パートナーシップの形成などといった欧州評議会の目的と原則に沿って、南北間、つまり先進諸国と発展途上国との、連帯と協力を促すことなのです。
これまでにおこなったプログラムとしては、@一般情報の発信とメディアの活用、A地球的展望に立った教育と青少年のネットワーク造り、Bグローバル・パートナーシップを確立するための人権、平和促進、異文化間対話、地域間対話、そして、C環地中海プログラム、などがありますが、今回は、特に国際連合や欧州評議会で、21世紀における宗教の役割が重要視されてきているのをうけて、「宗教とグローバリゼーション」をテーマに選んだのです。
Q 南北センターの規模について少しお話しください。 また、リスボンがその事務局に選ばれた理由は? センターの財政的基盤は?
A 1988年に欧州評議会と欧州連合が協力して、南北問題キャンペーンを実施したのですが、その結果、ヨーロッパ大陸と、アフリカ、アジア、ラテン・アメリカといった「南」諸大陸とのさまざまな関係について、ヨーロッパ市民の意識を高めるために「南北センター」が設立されることになりました。
センターとしての立地条件、および、ポルトガル政府の熱心な誘致活動によって、1990年5月から、リスボン市にセンターの事務局が置かれています。
現在のスタッフは常勤・非常勤を含めて25名、出身国は8、9カ国です。財政上は、欧州評議会からのもの、ポルトガル政府の拠出金、各種団体からの寄付金などでまかなっていて、今年度の予算は、2百万ユーロ(約2億2千万円)ほどです。
Q こうした宗教間の対話を目指した催しを、今後も企画するのでしょうか?
A セミナーの最終的まとめとして、宣言文として発表する予定ですが、できれば、このセミナーに参加した人たちの対話が、今後も継続的におこなわれるように期待しています。
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