コンフェレンス・リポート
初の国際シンポジウム,ロンドンで開催
「神道と日本文化」をテーマに
主催:神道国際学会 共催:ロンドン大学東洋アフリカ研究学院日本研究センター
神道国際学会が開催する初の国際シンポジウムは,「神道と日本文化」をテーマに平成6年(1994年)11月21日,ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)日本研究センター共催、シェフィールド大学東アジア研究学院(SEAS)協賛により、ロンドン大学セナト・ハウス内ビバリッジ・ホールで開催された。
開会にあたりマクウィリアムSOAS学長が神道をテーマとする学術的機会を歓迎すると挨拶、続いて深見東州・神道国際学会副会長が言葉にならぬ真実のものを求める声に応えたいと開会の辞を述べた。午前の部では「自然と人間の神聖領域の再発見」をテーマに、ケンブリッジ大学東洋学部のカーメン・ブラッカー博士が「神道と自然の聖なる次元」について講演、自然を尊ぶ神道の教えは現代の環境保全の考えと一致する、現代日本を理解するには神道の正しい理解が必要と説いた。秩父神社の宮司である薗田稔・京都大学教授は「神道の聖地」のタイトルで神道において神聖とされる場所について分析を行った。午前の部の最後にドイツ・フィリップス大学からイアン・アストリー教授が自身の経験を交えて「神道信仰に見る聖なる山々」を講演。続いてイアン・ガウSEAS学長を座長とするパネル・ディスカッションでは、参加者から次々と質問が提出され活発な応答があった。
午後の部のテーマは「神道と異教との出会い」。まずジョン・ブリーンSOAS助教授が長年のテーマである明治維新期の神道学者研究から「幕末維新期の神道と天主教との出会い」を講演。鎌田東二・武蔵丘短大助教授による「神道とケルトの宗教の比較研究」では、日本の神道と遠く離れたケルトの宗教の類似点が提示された。最後のSOASのニコラ・リスクティン博士による「神道と民間信仰一津軽の岩木山を一例として」では、青森県津軽地方を中心とした民間信仰と神道の関係について研究発表がなされた。続くパネル・ディスカッションでは、東洋美術研究家のアレックス・カー氏が座長となって質疑応答が活発に行われた。最後に中西旭・神道国際学会会長が、これからもこうした国際学術会議の機会をもちたいと抱負を述べて閉会となった。参加者はイギリスはじめヨーロッパ各国と日本から約230名。
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