「神道オープンハウス 2007」
 
   2007年4月15日(日)、ワシントン市内のカルチャーセンターで「Shinto Open House」という、神道と日本文化を紹介するイベントを昨年に引き続き開催した。
 まず太田垣による修祓の儀、元西宮神社巫女の山口真裕子氏による神楽奉納、そして日本の祭りの映像と厳粛な雰囲気で始められ、神道における重要な概念である「穢れ」「祝い」「感謝」を説明した。


 参加者は初めて見る光景を不思議な眼差しで見つめていた。その後、神道と精神的結びつきの深い日本文化である武道、華道、茶道が紹介された。



 メリーランドより来て頂いた武道の達人である新宅四郎氏とメラニー夫人は、武道における「気」は神道からきた重要な精神ということを説明し、心身の鍛錬、精神修養法の一環である凛としてかつ迫力のある武道パフォーマンスを披露し、参加者からは喝采が沸いた。


 ついで、武井亜希子氏によって、華道、茶道の紹介がなされた。武井氏は、日本の華道には「天・地・人」の三要素のバランスが大切であり、その素朴性こそが美しさに繋がると説明した。また茶道では実演とともに参加者全員にお茶とお菓子が振舞われ、武井氏の和を感じさせるもてなしは会場の雰囲気を和やかにした。


 質疑応答の時間には、「修祓の儀で使った棒(祓串)にはどんな意味があるのか」、「神職の英語での呼び名はどうして男性と女性とでは違うのか」、「神道は仏教も受け入れることができるのか」、「茶道では音を立ててもよいのか」など時間内にとても紹介しきれないほどの質問が集まり、神道と日本文化に対する関心の深さを窺い知ることができた。


 イベントの最後は巫女経験のある山口氏による民謡「ソーラン節」で締めくくられた。山口氏はこれまでに民謡で多くの賞を受賞しており、力強く壮快な歌声でイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。


 この二日間に亘るイベントは、文化理解、文化交流を促進する手段の一つを学ぶ機会になった。多くの物事において多様な選択枠があるアメリカ社会では、「言葉」と「発信すること」に大きな意味を持つ。日本で美徳とされる「言わぬが花」、「お察しする」などはもはや国境を越えては通用しない。そして宗教が文化理解と交流を促進する鍵となると改めて実感した。

 (ISF・NYセンター太田垣亘世)