第8回日本語による神道文化入門講座 

−日本の神話−







    平成18年5月26日(金)午後6時30分よりインターナショナル神道ファウンデーション/ニューヨークセンターにて、第8回日本語による神道入門講座「日本の神話」が開催され、16名の聴講があった。講師は前回に引き続き、役者であり劇作家でもある松田光輝氏。先月開講された同講座、「昔話にみる神道」が好評につき、「次は神話編を…。」という声が多数挙げられた為、今回もお願いする運びとなった。
    初めに松田氏は、現在、日本で話題になっている“愛国心”について、参加者の率直な意見を聞かせて欲しいと促し、「日本を離れると、どれだけ良い国だったか実感する。」「郷土愛とか祖国愛というのは、法律で定めることでは無く、もっと身近な感情なのでは。」「自然なこと。」など、対話形式で意見を交換しながら自らの意見を述べた。「右とか左とかでは無く、真っ直ぐに自分が生まれてきたルーツを辿って行けば、日本の神話にたどり着く。」
    日本最古である書物「古事記」の誕生した背景を簡単に説明し、大まかなあらすじを述べてから、自作の芝居語り「ふることふみ」を朗読した。古事記を“日本人の習慣や知恵を伝える古代からの手紙”と解し、その独自の世界観で参加者を惹きつけた。
    講座終了後のQ&Aでは、「現代の教科書では神話について描かれているのか?」「神話と天皇とのつながりは?」「戦争の影響が今の日本にどれほどのダメージを与えたのか?」など、教育問題や、歴史認識についての質問が相次いだ。予定の時間を30分ほど越える今回の講座では、自分のルーツを探ることの大切さや、今後の個々の責任の重みを感じさせる、貴重な意見交換の場となったことが、回収したアンケートから窺えた。



★ 前回の入門講座の様子はこちらからどうぞ ★