第2回日本語による神道文化入門講座 

−お神酒とお酒−






  平成17年(2005年)11月23日、日本では勤労感謝の日といわれ新嘗祭の日であるこの日に、第2回目「日本語による神道文化入門講座−お神酒とお酒−」を開講し14名の聴講があった。講師は、NYセンターの乾光孝主任。この講座にあたり、NYのBonsec,Inc.の後援により、岡山の地酒「登龍」の提供があった。また神道祭壇には、新嘗祭の日であることからカリフォルニア米の新米とともに神酒が供えられた。

  講演の中で、昔から「お神酒あがらぬ神はなし」と言われている通り、神道とお神酒は密接に関わっており、『古事記』にも八俣の大蛇の段に「八塩折の酒」という記述があることなどを紹介、その後に日本史に沿ってお酒が如何に関わってきたか、卯の日と酉の日を大事にする杜氏の習慣の意味などが紹介された。また伊勢の神宮における、神嘗祭(かんなめさい)、古来行われてた相嘗祭(あいなめさい)、そして新嘗祭(にいなめさい)の解説を行い、お酒にゆかりのある神社として奈良県の大神(おおみわ)神社、京都府の松尾大社を紹介し、縁起を説明した。最後にお酒の語源などを紹介した。
  その後、岡山の地酒「登龍」の造り酒屋で幼少の頃より育った体験をNY在住の森岡洋子氏にお話いただき、蔵には幾つかの重要な場所に神棚がお祀りされており、日本酒製造と祈りが密接に関わっていることなどを、実体験を元に紹介された。
  最後に岡山の地酒「登龍」のお神酒を参加者一同で拝戴し、新穀の恵みに感謝した。参加者からは「お酒に対する見方が180度変わった」「ただ日本酒を飲んでいるのではなく、大事なお米を頂戴しているということに気づいた」等々の好印象が聞かれた。

  神道文化入門講座は月に一度の開催を予定しています。聴講ご希望の方はNYセンターまでお問い合わせ下さい。



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