重陽(ちょうよう)の節句と月夜の夕べ クリックすると
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 2003年9月9日は五節句の重陽で、菊の節句とも言われ古来より、災厄払い、長命に菊酒等を飲む習慣があった。当日は仲秋の名月の二日前の十三夜にあたる事から雅楽の中から龍笛、祭儀用二弦琴の演奏、巫女舞などが奉納される。
 神道国際学会ニューヨーク・センターでは、今年初めに着任した乾光孝主任の発案で、さまざまな日本文化に根ざした行事を企画しているが、さる9月9日の夕方、重陽の節句にちなんで、「秋の菊をめで、月見の宴」を催した。このような行事は当地では珍しいため、日系社会に配布されている各種のメディアでも予告に取り上げられたほか、神道国際学会のホームページや口コミによりアメリカ人にも関心を呼び、当日は、会場であるニューヨーク宗際センターには、日系人とアメリカ人がほぼ半々で、100名を越す参加者があり、用意した椅子では座りきれず、かなりの人が立ち見になった。

 まず、午後6時30分に、ニューヨーク宗際センターのジェームス・モートン会長がこのニューヨーク初の催しへの歓迎の辞を述べ、梅田善美・神道国際学会理事長が開会挨拶でこの行事の意義を説明した後、2周年を迎えた9月11日の同時多発テロの犠牲者ならびについ先月イラクで起きた国連事務所のテロ爆発で犠牲となった国連職員のために黙祷をささげた。

 乾主任の茶道点前が行われ、会場正面に設置された神道祭壇に献茶された。直ちにプログラムが始まり、乾氏の龍笛による「越天楽」の演奏に引き続き、巫女舞「豊栄の舞」が福島輝美さんと菅真由美さんの二人によって壮麗に舞い納められ、その後、谷崎淳子さんが八雲琴と名付けられたニ弦琴で「五十鈴川」の曲を弾き、それぞれ、参加者に深い感銘を与えた。

 これらのふだんは接することのない音曲を観賞したあとに、「酒サービス協会」の提供による出雲の佐香神社で久斯の神に献じられる御神酒「神の舞」に菊の花びらを散らした「菊酒」がふるまわれ、参加者は珍しい体験に歓声をあげた。また、同会場にはニューヨークの虎屋からの出店があり、菊にちなんだ和菓子に人気を呼んだ。

 参加者からは、秋のひととき、すがすがしい気分で心身が清められたという感想や、このような行事をもつ日本文化への興味が増したなどの意見が聞かれた。