Pray for the Children and Give Voice to the Silenced


児童虐待で亡くなった子供たちへの慰霊祭
ブラウン・メモリアル・バプティスト・チャーチ/ブルックリン地区 にて。



   児童虐待の犠牲となって亡くなった子供たちのための慰霊祭、“Pray for the Children and Give Voice to the Silenced”が2006年5月7日午後2時より、ニューヨーク市ブルックリン地区のブラウン・メモリアル・バプテイスト・チャーチにて執り行われた。
   キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、仏教など諸宗教からの聖職者とともに、神道代表としてISFニューヨークセンターの新渡戸涼恵オフィサーが参列した。
   この慰霊祭は、ブルックリンのキングズ・カウンテイー地区法律事務所、対児童犯罪部が主催、ブラウン・メモリアル・バプテイスト・チャーチ他の協力を受けて実現したもので、約100名の参列者が集った。各宗教代表者が子供たちへの追悼と児童虐待の根絶を訴えるスピーチののち、それぞれのスタイルでの祈りを行い、その間参列者全員が黙祷をささげるという形で行われた。
   チベット仏教の僧侶の法話と読経につづいて、新渡戸オフィサーは二番手として神主衣装で登壇。神笛奉奏、慰霊の祝詞奏上ののち、英語での挨拶、そして最後に子供たちの幸せを祈る唄で締めくくった。
   雄弁に訴える聖職者たちのなかにあって、折り目正しく控えめな神道の祈祷と澄んだ歌声は際立って印象的で、言葉はわからなくても参列者の心にメッセージが届いていたことは、一人だけスタンデイングオヴェーションを受けたことからもうかがえた。ホスト役のブラウン・メモリアル・バプテイストチャーチのケビン・ウィリアムス牧師も、“Beautiful, I was inspired” と称えていた。
   式典を締めくくって、地元の児童虐待犯罪を担当している婦人警部が「この任務に携わっていて、一番つらいのが虐待死の現場に立ち会わなければならないときです。どうしてこの子が、どうして・・・と神に問わざるを得ない気持ちになります。こうした恥ずべき悲劇をなくすには、一人ひとりが他人ごととせずに行動を起こしていくしかありません」と協力を訴えていた。
   この児童虐待根絶のための宗際慰霊と祈念の会は、かなり以前に一度開催されていたものが今回復活したとのことで、来年は別の教会を会場として開催の予定という。



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